01-10|脳のクセを地図で見る

これまで見てきたように、
人はそれぞれ違う脳のクセを持っています。

・情報を深く処理する人
・素早く全体をつかむ人
・先のことが常に頭に浮かぶ人
・今起きていることに集中できる人

どれも「能力の差」ではなく、
脳の使われ方の違いです。

それなのに、
多くの場面では、
同じやり方・同じスピード・同じ判断基準が
当たり前のように求められます。

この前提がズレていると、
頑張っているのに、うまく回らなくなります。

この記事は3分で読めます。

 脳のクセには「変えにくい部分」と「調整できる部分」がある

脳のクセは、ひとつの性質ではありません。

・感じ方の強さ
・刺激への反応
・処理の深さや速さ

こうした部分は、
生まれ持った要素が大きく、
簡単には変わりません。

一方で、

・考え方の癖
・情報の扱い方
・疲れやすさを生む行動パターン

こうした部分は、
あとから調整することができます。

問題は、
この二つを区別しないまま、
全部を「努力」で何とかしようとしてしまうことです。

矯正しようとすると、消耗が増えます。

変えにくい部分まで無理に直そうとすると、
次のような状態が起きやすくなります。

・常に緊張している
・自分を監視している感覚が抜けない
・少しの失敗で一気に疲れる
・「またできなかった」と自己評価が下がる

これは、
やり方が間違っているというより、
前提を見誤っている状態です。

脳のクセを「欠点」として扱うほど、
消耗は増えていきます。

だから必要なのは「地図」

ここで必要なのは、
無理に別の脳になることではありません。

・どこが変えにくいのか
・どこが調整できるのか
・どこを仕組みで補えばいいのか

これを整理するための「地図」です。

地図がないと、
全部を自分の力で抱え込もうとします。

地図があると、
・ここは無理しなくていい
・ここは工夫で軽くできる
・ここは任せた方がいい

そうやって、
対応を選べるようになります。

ただし、
脳のクセを理解して地図を持ったとしても、
人の状態はいつも同じではありません。

同じ脳のクセを持っていても、
ある日は平気で、
ある日はやたらと重く感じる。

それは、
地図の問題ではなく、
その日の「状態」が変わっているからです。

状態を揺らしているのは、脳だけではない

集中できる日と、
何をしても疲れる日。

前向きに考えられる日と、
小さなことで気持ちが沈む日。

こうした揺れは、
考え方や気合いだけで起きているわけではありません。

脳のコンディションは、
身体の状態と強く結びついています。

次に見るのは「気分が動く仕組み」

次の章では、
脳のクセそのものではなく、

・なぜ気分が上下するのか
・なぜ疲れやすい日が生まれるのか
・なぜ意思だけでは整わないのか

その背景にある
ホルモンと生活リズムの話を見ていきます。

「どう考えるか」の前に、
「どういう状態に置かれているか」。

ここを知ることで、
地図はさらに使いやすくなります。

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