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第1章|同調圧力はどう作られるか
「空気」は誰かが意図して作っているわけじゃない
空気というと、
誰か強い人が作っているように感じるかもしれません。
でも実際には、
ほとんどの場合、
明確な「発信者」はいません。
上司が命令したわけでも、
先生が指示したわけでもない。
それでも、
なぜか同じ行動を取ってしまう。
同じ判断を選んでしまう。
空気は、
誰か一人の意思ではなく、
複数の反応が重なって生まれます。
いちばん最初に動くのは「様子見」
多くの場面で、
人はまず周りを見ます。
・みんなはどうしているか
・ここでは何が正解そうか
・浮かない選択はどれか
この「様子見」が、
空気の種になります。
最初は、
誰も確信を持っていません。
ただ、
間違えたくない。
目立ちたくない。
その慎重さが、
少しずつ方向を揃えていきます。
小さな合わせが積み重なると「当たり前」になる
最初は、
ほんの小さな調整です。
・今日はこれを言わないでおこう
・今は黙っていた方が無難だな
・まあ、みんなに合わせておくか
この小さな選択が、
繰り返されることで、
「そういう場なんだ」という認識が共有されていきます。
誰も決めていないのに、
決まっているように感じる。
これが、
空気が形を持ち始める瞬間です。
そして、空気は「安心」をエサに広がります。
空気に従うと、
とりあえず安全です。
・指摘されない
・目をつけられない
・摩擦が起きない
この「何も起きない」状態が、
安心として脳に記憶されます。
結果として、
空気に合わせる行動が、
無意識に選ばれるようになります。
正しいかどうかより、
波風が立たないかどうか。
こうして空気は「みんなのもの」になる
ここまで来ると、
もう誰のものでもありません。
上から押しつけられているわけでもなく、
下から反発しているわけでもない。
全員が少しずつ調整した結果、
全員を縛るものになる。
だからこそ、
息苦しいのに、
「誰のせい」とも言えない。
空気の正体は、
この曖昧さにあります。


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