――改善できる部分を見失わないために
ここまで読んで、
「当てはまるところが多い」
「うちのことを書かれているみたい」
と感じた人もいるかもしれません。
一方で、
・じゃあ、何から手をつければいいのか
・結局、どう変えればいいのか
が、まだ見えにくい人も多いはずです。
このシリーズは、
「読むとスッキリする」ためだけのものではありません。
目的は、
夫婦の関係を“地図”として把握できるようにすることです。
―――
なぜ「地図」が必要なのか
夫婦関係が苦しくなるとき、
多くの場合、こんな状態になっています。
・問題がどこにあるのか分からない
・全部がダメに見える
・何を直しても、また別のところで詰まる
これは、努力が足りないからではありません。
全体像が見えないまま動いていることが原因です。
地図がない状態で歩くと、
・同じところを何度も行き来する
・本当は違う方向に進んでしまう
ということが起きます。
夫婦関係も同じです。
やることは「評価」ではない
ここで大事な前提を、もう一度。
このシリーズは、
・どちらが正しいか
・どちらが悪いか
を決めるためのものではありません。
また、
・性格を決めつける
・関係に点数をつける
ためのものでもありません。
やるのはただ一つ。
どこが噛み合っていないのかを、冷静に位置づけること。
7つの視点は「順番に読む必要」はない
このあと出てくる各章は、
すべて順番通りに読まなくても大丈夫です。
・最近、会話がしんどい → 感情回路・価値観
・距離を感じる → 関わりの深さ・受け取り方
・なぜか疲れる → 気質・育ち
というように、
今いちばん困っているところから読んでOKです。
むしろ、
「全部を一気に理解しよう」としない方がうまくいきます。
「変えられる部分」と「変えにくい部分」を分ける
このシリーズで、何度も出てくる考え方があります。
・変えにくい前提
・調整しやすい前提
を分けて考える、という視点です。
たとえば、
・感受性の強さ
・必要とする関わりの深さ
・刺激への反応
こうした部分は、
無理に変えようとすると関係が壊れやすくなります。
一方で、
・伝え方
・距離の取り方
・話すタイミング
・期待値の置き方
は、比較的調整が可能です。
地図化とは、
「どこを動かすか」「どこは触らないか」を分ける作業
でもあります。
―――
読みながらやってほしいこと
読み進めながら、
次のような視点を持ってみてください。
・これは自分寄りか、相手寄りか
・昔からそうだったのか、後から強まったのか
・我慢で埋めてきた部分はどこか
ノートにまとめなくても構いません。
頭の中で整理するだけでも十分です。
「うちの場合は、ここが一番ズレていそう」
という仮の当たりが出ればOKです。
話し合いの前に、地図を持つ
このシリーズは、
話し合いのための「準備」に向いています。
何も整理せずに話すと、
・感情が先に出る
・論点が散らばる
・結局いつもの結論になる
という流れになりやすいからです。
地図があると、
・今日はここだけ話そう
・これは今すぐ直さなくていい
・これは構造の問題だから責めなくていい
という判断ができるようになります。
すぐに関係が良くならなくてもいい
最後に、これだけは伝えておきたいことがあります。
このシリーズを読んだからといって、
・すぐに分かり合える
・ケンカがなくなる
必要はありません。
むしろ、
「前よりズレが見えるようになる」
という変化の方が先に来ることもあります。
それは、悪い兆候ではありません。
見えなかった構造が、見えるようになっただけです。
最後に大事なこと
この先の記事について
ここから先は、
・どんなズレがあるのか
・それが日常でどう表れるのか
・どう調整するとラクになるのか
を、一つずつ扱っていきます。
全部を正しく理解しなくていい。
全部に当てはまらなくていい。
必要なところだけ、拾って使ってください。
夫婦関係は、
努力や気持ちの問題だけではありません。
前提が違えば、噛み合わない。
噛み合わなければ、疲れる。
まずは地図を持つところから。


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